人感センサー、インフラ、家電など様々な方法で異常を感知
遠隔監視型にも、自宅内に設置した各種機器やセンサーで監視する「センサー監視型」、室内カメラによる「カメラ監視型」、電話連絡による「定期連絡型」などの種類があります。
「センサー監視型」は、基本的なサービスは高齢者宅の室内にセンサー機器を取り付けて24時間監視するサービス。異常が起きたと判断された際には、サービス事業者は本人に確認の連絡を入れたり、登録した保護者に報告を入れたりする対応が行われます。センサーは、寝室やトイレ、浴室などに人感センサーを設置して入退出を確認するほか、照明のオン・オフをモニタリングできる「照度センサー」、室温「温湿度センサー」、テレビやラジオ等の音量等に反応する「音響センサー」など、さまざまな機器を使ったサービスが存在します。
電気やガス、水道など、毎日使うインフラの利用状況をチェックすることで、日々の生活に異常が起きていないかを確かめるサービスも、センサー監視型の一種といえるでしょう。毎日使うはずのガスが使われていない、夜消すはずの照明が消えていないなどの現象が起こった場合、緊急時と判断され、連絡や報告がなされるというものです。同様に家電品の使用状況をチェックするサービスもあります。代表的なのが、冷蔵庫や電気ポットをチェックに使うサービス。使用されない状態が続くと連絡が入るという仕組みです。
「カメラ監視型」は、セキュリティ会社などが高齢者の自宅にカメラを設置し、遠隔地から高齢者の安否や健康状態などを確認する見守りサービスです。単に人感センサーを設置するよりも情報量が多いので、チェックのレベルは高くなります。映像はセキュリティ会社だけでなく、保護者(子ども)も確認できるサービスも少なくありません。カメラ経由とはいえ、高齢者の安否を直接確認できるのは大きなメリットといえるでしょう。緊急時には、セキュリティ会社が高齢者からの呼びかけなどに対応したり、自宅に駆けつけたりする仕組みを備えたサービスもあります。
「定期連絡型」は、定期的な電話などで安否を確認するサービスです。人は動かないので「訪問型」よりは比較的費用が安価になるメリットはありますが、見守られる親御さんが、いちいち対応するのを面倒に感じる可能性があります。
スタッフが高齢者宅を定期的に訪問し、直接の会話を通じて安否や生活状況を確認し、家族にメール等で知らせる「訪問型」のサービスにもいろいろなタイプがあります。安否確認だけを目的とするのではなく、食事の配達と併せて状況をチェックする「宅配型」など複合型のサービスも登場しています。スタッフの訪問頻度、確認内容などはサービス事業者によってかなり異なります。