水回りに高効率な設備機器を導入する
住まいの構造部に手をかけず設備機器の更新によって「省エネ性能」を高めることもできます。「省エネ性能」を高める設備機器の代表が給湯器ですが、こちらは「ガス?電気?ハイブリッド?最新給湯器でエネルギー節約」がありますのでご参照ください。
水まわりの設備機器には、ほかにも「省エネ性能」を高めるものが続々登場しています。例えば、近年のシステムバス(ユニットバス)は保温性に優れ、バスタブに張ったお湯が冷めにくかったり、冬場でも洗い場でのひんやり感を緩和させたりするつくりになっています。お風呂場の省エネ機器としてはシャワーもかなり進歩しています。空気を混入しながら吹き出すようにすることなどで、水の使用量を減らしているのです。
最近のトイレ(便器)は、洗浄に使う水量が少ない節水タイプが主流です。以前の便器の数分の1で済むようになっていますから、水道の利用料はかなりの削減が期待できます。
水栓金具(蛇口)の交換も省エネになります。最近のキッチンにつける混合水栓(お湯と水をミックスする蛇口)は、吐水レバーの操作位置が従来と違ったタイプが販売されています。従来のタイプはレバーをもっとも端に動かすと水だけが出て、逆の端に動かすとお湯だけが出るようになっていて、その中間で温度調節をするような仕組みでした。
これでは使いやすい真ん中付近でレバーを操作する際、湯沸し器が作動してしまい、必ずしもお湯が必要のない時でもガスを使っていたのです。それに対して、最近のキッチン用混合水栓はレバーを真ん中で操作すると水が出て、端に動かすとお湯になるように設計されています。これによりガスの使用は大幅に少なくなります。見た目は変わらなくても、自然に省エネができるようになっているのです。
水回り以外では、照明機器でも省エネができます。最近のLED電球は、電気の使用量が減りランニングコストが削減できるだけでなく、価格が低くなり、調光にも対応するなど導入しやすくなっています。照明器具を変えないでもLED電球への交換だけでも省エネになりますが、その器具がLED電球に対応していることを確認しないと事故の可能性がありますから注意しましょう。
エアコンの交換も、「省エネ性能」の高いリフォームとなります。機器の「省エネ性能」は年々向上していますから、最新型のエアコンに取り換えれば電気の使用量を減らすことができます。最近は、部屋ごとに機器を取り付けるのではなく、機器を1台設置してダクト等を通じて各部屋の空調を行うタイプもリフォームで導入できるようになっています。
以上、省エネリフォームの一般的な方法をご紹介しました。省エネリフォームは、住まう方の日々の暮らしの質を向上させる意義の高いリフォームといえます。ぜひ「省エネ性能」を充実させてください。