- 湾岸エリアのタワーマンションの魅力は、海や都心の風景等の眺望の良さ、計画的に整備されているエリアが多く、公園やプロムナードなどがあるためゆっくり過ごせる環境がある。
- デメリットとしては、都心エリアに比べ、複数の交通網にアクセスできず利便性がよいとは言えないことや、万が一の地震による影響を考慮する必要がある点があげられる。
- 購入時の眺望だけで判断するのではなく、将来の周辺環境の変化にも注力するようにする。
【Kさん】
現在3階建ての賃貸マンションに住むKさんファミリー。夫婦とも40代で小学生の子どもが1人いる。共働きで忙しい毎日を送っており、帰宅後は夫婦で1日のことを報告しあうのが日課。今のマンションは子どもが生まれたときから住んでいるが、10年の間に周りに高い建物が建ってしまい眺望を楽しむというのにはほど遠い状況となっている。仕事後は、綺麗な眺めを見ながらゆっくり過ごしたいということになり、タワーマンションの購入を決意する。湾岸エリアか都心エリアかは迷っている状態。
眺望や環境の良さから人気の高い湾岸エリアのタワーマンション。今回はその魅力や認識しておきたいポイントについてお伝えしていきます。
湾岸エリアのタワーマンション。その魅力とは
東京都を例に挙げると、一般的には中央区月島や勝どき、江東区豊洲や東雲、有明、港区お台場などが湾岸エリアと呼ばれています。これらのエリアは、当時、海であった埋め立て地で、海や川などが近くにある水に囲まれたロケーションが特徴です。部屋の位置にもよりますが、なんといっても海や都心の風景等の眺望の良さは特筆すべき点です。
また、埋め立て地であった経緯から、計画的に整備されているエリアが多く、多様な年代が利用しやすい大きな公園、水辺のプロムナードなど、余暇をゆったり過ごせるような環境が整っています。
加えて、タワーマンションが一棟建つと人口が一気に増えることから、新しい小学校が創立しているエリアもあります。多くの子育て世代が移り住むことで街には活気があふれ、新たなコミュニティーや活動が創出されているケースも多いようです。
一般的に都心エリアよりは、土地単価が抑えられているため、その分、タワーマンション価格が比較的お買い求めしやすい設定であることも魅力の一つです。
メリットだけでなく、デメリットも把握
徒歩圏内で複数の交通網にアクセスできる都心エリアと比べてしまえば、利便性がよいとは言えません。
また、立地によっては、万が一の地震による揺れ・液状化の心配や津波の影響も考えておかなければなりませんし、徒歩や車で避難するケースでは、橋の通行止め等の影響で速やかな行動ができない可能性もゼロではありません。
今後の周辺環境の変化にも注力しておく
眺望の良さが気に入ってタワーマンションの高層階を購入しても、将来的にその眺望が遮られては残念なことです。高い建物が建ってしまう可能性を調査するために、周辺を歩いてみたりして、タワーマンションの周辺に空き地等の開発計画がないかをチェックしましょう。内見できる場合は、ベランダに出て周りを見回したり、営業担当者に聞いたりするなどして確認することも効果的です。
20年勤めた不動産情報サービスの会社での経験を活かし、住まい探しが初めての方にも分かりやすい、生活者の目線に立った記事の執筆活動を手がける。
※ 本コンテンツは、不動産購入および不動産売却をご検討頂く際の考え方の一例です。
※ 2022年9月29日本編公開時の情報に基づき作成しております。情報更新により本編の内容が変更となる場合がございます。