50代の売却。~自己所有する一戸建てを売却し、都心マンションへ住み替え~第八話「中古物件の設備や仕様編」

漫画で見る不動産購入・売却のポイントvol.85

この記事の概要

  •  マンションの専有部分には、浴室乾燥機や床暖房など、快適な日常生活が送れるよう、さまざまな設備が備わっている。
  •  共用部分には、宅配ボックスや24時間ゴミ出し可能なゴミ置き場といった利便性を追求したもののほか、オートロックや防犯カメラなど安心・安全に配慮した設備もある。
  •  規模の大きいマンションでは、キッチン付きのコミュニティルーム、フィットネススタジオなどが備わっている場合がある。ただし施設やサービスが充実していると、その分管理費もかさんでしまうので注意が必要。
  •  事前に自分たちに必要なのはどの程度のものなのか整理しておくとよい。

50代の売却。~自己所有する一戸建てを売却し、都心マンションへ住み替え~第八話「中古物件の設備や仕様編」
50代の売却。~自己所有する一戸建てを売却し、都心マンションへ住み替え~第八話「中古物件の設備や仕様編」

【Hさん】
娘2人が独立してほっと一息している50代のHさん夫婦。子育てに適していると購入した都内郊外の庭・駐車場付き一戸建ては6LDKあり、鉄筋コンクリート造3階建てのこだわりある注文住宅。夜は人通りが少ないとあって、セキュリティにも配慮した物件です。土地面積は300㎡以上あり、夫婦2人では広すぎる上に駅から遠い点をネックに感じてきました。コンパクトな広さや便利さが売りの都心にあるマンションに興味が出てきたため、住み替えを検討することになりました。

住宅の設備は常に進化していて、次々に便利なものが登場しています。マンションの築年月によって、設備が異なってきますが、今回は、新築マンションの価格高騰を受けて注目されている中古マンションのうち、築10年から築15年程度(2021年12月現在)の中古マンションに備わっている設備や仕様について、専有部分・共用部分に分けて解説していきます。ご購入の際は、本コラムの設備有無を確認し、後悔しない中古マンション選びにお役立てください。
※ご紹介するのは一般的なものであって、マンションによっては備わっていない場合もあります。

専有部分

専有部分とはいわゆる住戸部分のこと。快適な日常生活が送れるよう、さまざまな設備や仕様があります。

●浴室乾燥機
雨の日などに活躍するのが浴室乾燥機。浴室に洗濯物を干して、乾燥機のスイッチを押せば数時間後には洗濯物が乾きます。浴室乾燥機が備わっている浴室であれば、物干し竿やそれを設置するホルダーが付いているので、干す場所に困ることはありません。
1階の住戸などでは日当たりが悪いケースも。特に気温が低くなると、外に干してもなかなか乾かないので重宝します。また、小さなお孫さんなどが遊びに来た時に食べこぼしなどで洋服が汚れてしまっても、その場ですぐに洗って乾かせるというのはうれしいポイントです。
●床暖房
寒い冬は暖房を使うのもいいですが、暖かい空気は上に行ってしまうので足元はどうしても冷えたままに。顔が火照っている割には、体が芯から温まっていないという経験をされた方も多いのではないでしょうか。そういった悩みを解消してくれるという点からか、主にリビングやダイニングに設置されているケースがあります。
【床暖房の種類とその特徴】
・電気ヒーター式:発熱体に電気を通して熱を発する方式。比較的早く温まる。
・温水式:電気、ガス、灯油から温水をつくって熱を発する方式で、温まるまでやや時間がかかる。マンションではガスを使ったものが一般的だが、オール電化マンションでは、電力でお湯を沸かす機器を使った温水式床暖房が採用されることもある。
●フラットフロア
バリアフリー設計のひとつで、段差のない床のこと。高齢になると摺り足気味になるため、少しの段差でもつまずく可能性が出てきます。住宅内での転倒事故が多く報告されていることもあり、段差のない空間は安心・安全につながります。
●カラーTVモニター付インターホン
TVモニターを使って来訪者のことがチェックできる設備。中には録画機能が付いているタイプも。ドアを開けなくても不審者かどうかがチェックできるので、防犯面でも役立ちます。
●ディスポーザー
生ゴミを粉砕して、そのまま流すことが可能。気温が高くなると悩まされるコバエの発生や嫌な臭いから解放されます。
●節水タイプのトイレ
節水タイプのトイレなら、約5~6リットルと従来のタイプに比べて約半分の水量で洗浄が可能。1回でみるとわずかな差でも、年間を通してみると大きな節水・節約につながります。
●フルオートバスシステム
操作パネルにあるボタンを使えば、湯はり・追い炊き・暖房・冷房・乾燥・換気などが簡単に。キッチンにも操作パネルが備わっているケースがほとんどで、調理中でも手軽にお風呂の準備ができます。

共用部分

廊下やエントランスなど、住民が共用する部分。利便性のほか、安心・安全面への配慮があります。

●宅配ボックス
通販やスーパーの宅配サービスの利用数が増加したこと、共働き夫婦が増えて日中不在の世帯が多くなってきたことなどから設置が進んだ宅配ボックス。設置数は戸数よりも少なく、住民でシェアするのが一般的。専用のカードキーで開けるタイプやダイヤル錠で開けるタイプなどさまざまです。
●オートロック
鍵や暗証番号などを使わないと、マンション内に入れないシステム。居住者以外は自由に出入りできないことから、防犯面で有効とされています。セールスや勧誘などを断りやすいというメリットもあります。
開錠した際に部外者が一緒に入ってしまう可能性もあるので、過信せずに意識しておくといいでしょう。
●カラーTVモニター付インターホン
TVモニターを使って来訪者のことがチェックできる設備。中には録画機能が付いているタイプも。ドアを開けなくても不審者かどうかがチェックできるので、防犯面でも役立ちます。
●防犯カメラ
エントランスや共用部分の廊下、駐車場、階段などに設置されています。不審者がチェックできるだけでなく、犯罪を抑止するのに役立ちます。
●24時間ゴミ出し可能なゴミ置き場
マンションが管理するゴミ置き場が敷地内に備わっていて、24時間いつでもゴミ出し可能というマンション。収集日までゴミを部屋に置いておく必要がないので、スッキリ暮らせるのがメリットと言えます。

大規模なマンションでは、キッチン付きのコミュニティルーム、フィットネススタジオ、ゲストが宿泊できるゲストルームなどが備わっていることもあります。ワンランク上のタイプでは、コンシェルジュが常駐し、宅配便の受け取りや共用施設の利用手続きなど、日々の暮らしをサポートしてくれるマンションも。管理する施設が多かったり、多彩なサービスが用意されていたりする場合はその分、管理費に反映されてしまうのが注意ポイントとなります。ご自身が必要と思うサービスはどの程度のものなのかは、事前に検討しておくといいでしょう。

執筆

橋本 岳子 (はしもと・たかこ)

20年勤めた不動産情報サービスの会社での経験を活かし、住まい探しが初めての方にも分かりやすい、生活者の目線に立った記事の執筆活動を手がける。

※ 本コンテンツは、不動産購入および不動産売却をご検討頂く際の考え方の一例です。

※ 2022年2月24日本編公開時の情報に基づき作成しております。情報更新により本編の内容が変更となる場合がございます。

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