50代の売却。~自己所有する一戸建てを売却し、都心マンションへ住み替え~第一話「売却のポイント!売却までの流れと不動産会社選択編」

漫画で見る不動産購入・売却のポイントvol.75

この記事の概要

  •  物件タイプやエリア・築年・面積などを入力するWEB上の査定は、あくまでも目安として考える。
  •  不動産会社での面談時には、売却の目的や希望条件などをできるだけ具体的に伝える。内覧時は、好印象を持ってもらえるよう、掃除や空気の入れ替えなどをしておく。
  •  高額物件売却時、大きなポイントになるのが不動産会社選び。どのような販売活動をしていくのか、これまでの売却実績、成功事例、顧客ネットワークなども確認する。

50代の売却。~自己所有する一戸建てを売却し、都心マンションへ住み替え~第一話「売却のポイント!売却までの流れと不動産会社選択編」
50代の売却。~自己所有する一戸建てを売却し、都心マンションへ住み替え~第一話「売却のポイント!売却までの流れと不動産会社選択編」

【Gさん】
娘2人が独立してほっと一息している50代のHさん夫婦。子育てに適していると購入した都内郊外の庭・駐車場付き一戸建ては6LDKあり、鉄筋コンクリート造3階建てのこだわりある注文住宅。夜は人通りが少ないとあって、セキュリティにも配慮した物件です。土地面積は300㎡以上あり、夫婦2人では広すぎる上に駅から遠い点をネックに感じてきました。コンパクトな広さや便利さが売りの都心にあるマンションに興味が出てきたため、住み替えを検討することになりました。

不動産売却で気になる売却価格。WEB上でできる査定はあくまでも目安に

不動産売却時にまず気になるのは、“どのくらいの価格で売却できるのか”ということではないでしょうか。不動産会社に行けばもちろん査定をしてもらえますが、予備知識がないまま訪問するのは気が引ける・・・という場合は、不動産会社のウェブサイトにある無料査定を行うという方法があります。
ただし、これらは物件タイプやエリア・築年・面積などを入力するだけで、現状の建物の状態やセールスポイントなどは反映されていませんので、あくまでも目安として捉えるようにしましょう。

知っておきたい、不動産売却の大まかな手順

無料査定でおおよその価格を把握したら、不動産会社に問い合わせて訪問します。担当者と面談をすることになりますが、
事前に準備しておきたいのは、“売却の理由や目的、希望条件を明確にしておく”ということです。
例えば今回のケースであれば、


●子どもたちが独立したので、今住んでいる郊外の一戸建てを売却して、便利でコンパクトな広さの都心にあるマンションに住み替えたい。売却だけでなく住み替え先も探して欲しい。

●急いではいないが、できれば半年以内には売却して引っ越したい。

●売却と住み替えのタイミングをできるだけ合わせたい。

一般的な不動産売却の大まかな手順は次のとおりです。面談後は、担当者が売却する物件に訪問し、建物の状態や周辺環境なども加味しながら査定を行います。“この不動産会社にお願いしよう”と決めたら媒介契約を締結。売り出し価格を決め、WEBや折り込みチラシなどを使って広く販売活動をしていきます。購入希望者から問い合わせが入ると、内覧といって希望者が物件を見学しにきます。内覧時の印象は意外と影響するので、室内や敷地内の掃除や片付けはもちろん、空気の入れ替えや照明の点灯など、好印象を持ってもらえるようにしておくといいでしょう。ファミリー向けの物件の場合、女性が特にチェックするのが水回りです。水垢やカビなどが気になるようであれば、ハウスクリーニングなどの利用をおすすめします。
内覧を通して購入希望者が決まったら、売買契約を結び、残金決済となります。
具体的な「お住まいの売却の手順」を知りたい方はこちらから。

高額物件を売却する際の不動産会社選び

不動産の売却価格と一口でいっても、数百万円から億を超えるものまでさまざま。Hさんが売却しようとしている一戸建ては郊外に立地しているとはいえ、広い敷地や堅牢な鉄筋コンクリート造といわゆる億を越えるような高額物件の部類に入ります。売却までの流れは価格帯の違いで大きく変わりはありませんが、価格やターゲットに合わせたアプローチや販売活動をしないと、売却までつなげるのは難しいでしょう。
高額物件の売却で大きなポイントのひとつになるのは、不動産会社選びです。高額物件はターゲット層がある程度絞られているもの。そこにどのような販売活動をしていくのか、これまでの売却実績、成功事例なども合わせてヒアリングするといいでしょう。
どのくらいの顧客ネットワークがあるかどうかも重要なポイントです。全国展開をしている不動産会社、不動産だけでなくグループ企業などが多数ある会社などは比較的買主が見つかりやすい傾向にあります。また、高額物件の取引実績が多いというのもチェックしておくべき項目。なぜなら、高額物件の売主として知り合った方が、次は買主になるというケースもあるからです。担当者の提案力や、物件の魅力をどれだけ説明できるかのプレゼン力などもぜひ確認しておきたい点となります。これらを総合的に判断し、不動産会社を選ぶことがスムーズな売却への近道とも言えるでしょう。

執筆

橋本 岳子 (はしもと・たかこ)

20年勤めた不動産情報サービスの会社での経験を活かし、住まい探しが初めての方にも分かりやすい、生活者の目線に立った記事の執筆活動を手がける。

※ 本コンテンツは、不動産購入および不動産売却をご検討頂く際の考え方の一例です。

※ 2021年3月31日本編公開時の情報に基づき作成しております。情報更新により本編の内容が変更となる場合がございます。

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