テーマ:マーケット

超高層分譲マンションに関する動向New

みずほ不動産販売 不動産市況レポート

この記事の概要

  • 超高層分譲マンション※1の供給は全国39都道府県へと広がっている。
  • 短期売買等に関する調査や具体的な短期売買の抑制策の実施等、超高層分譲マンション等の短期売買に対する取り組みに進展がみられる。

超高層分譲マンションに関する動向

超高層分譲マンションの供給は全国39都道府県へと広がる

不動産情報サービス会社によると、全国における超高層分譲マンションのフロー(各年の竣工棟数)は近年30~50棟程度で推移しており、2025年は42棟であった[図表1]。圏域別※2では首都圏の15棟が多く、その他圏域・12棟が、近畿圏・9棟や中部圏・6棟を上回った[図表2]。2026年は3棟減少し39棟の竣工が全国で見込まれている[図表1]。

2025年末の全国における超高層分譲マンションのストック(累積竣工棟数)は1,602棟となった。2025年に新たに宮崎県での竣工があり、供給された都道府県は39に広がっている。圏域別では首都圏が826棟で過半を占め、次いで近畿圏が409棟で約1/4を占める[図表3]。その他圏域は261棟と16%を占め、中部圏の106棟(7%)を上回る。

2025年末のストックデータによる超高層分譲マンション1棟あたりの平均戸数は、全国平均で263戸となった[図表4]。圏域別では首都圏が312戸と平均規模が大きく、次いで近畿圏の242戸になる。その他圏域は184戸で、中部圏の161戸を上回った。

※1:20階建て以上の分譲マンション

※2:首都圏は東京都や神奈川県、埼玉県、千葉県。近畿圏は大阪府や京都府、兵庫県、滋賀県、和歌山県。中部圏は愛知県や岐阜県、静岡県。その他圏域は首都圏や近畿圏、中部圏以外の圏域(以下、同じ)

[図表1]超高層分譲マンションの竣工棟数の推移[図表2]超高層分譲マンションの圏域別竣工棟数(2025年)[図表3]超高層分譲マンションの累積竣工棟数(2025年末)[図表4]超高層分譲マンション1棟あたりの平均戸数(2025年末)

超高層分譲マンション等の短期売買に対する取り組みに進展がみられる

国土交通省は不動産登記情報の活用により新築マンションの取引を調査し、その結果を2025年11月に公表した。それによると東京23区において大規模マンション※3は、それ以外のマンションと比べて、直近の2024年上期において短期売買の割合が高かったことが示されている[図表5]。続いて福岡市も国土交通省調査の補足調査の結果を2026年2月に公表しており、超高層分譲マンションでは短期売買の割合が比較的高いという特徴が確認されている。

国土交通省は調査結果を受け、不動産協会等関係団体と連携して、投機的取引の抑制に取り組む方針としている。不動産協会はマンションの投機的な取引を防ぐための対応方針を2025年11月に示しており[図表6]、事業者による具体的な短期転売抑制策が地上48階建ての超高層分譲マンションで導入されたことが報じられている※4。東京23区では、2025年7月に千代田区が不動産協会に対して、投機目的でのマンション取引等に関する要請を行ったのに続き、2026年3月には新宿区が市街地再開発事業などで大規模マンション※5を計画する事業者に対し、1年以内での短期売買を抑制するための対策を求める要綱を策定しており(同年4月1日施行)、超高層分譲マンション等における短期売買に対する取り組みに進展がみられる。

※3:1棟あたりの保存登記数(登記原因が売買であるもの)が100件以上のもの。超高層分譲マンションが含まれる。

※4:引き渡し前の転売を禁止し、転売活動が発覚した場合、事業者は手付金を没収し、契約を解除できるとする。

※5:区分所有を予定する共同住宅又は長屋の住戸の数の合計が100以上を予定する建築物。超高層分譲マンションが含まれる。

[図表5]新築分譲マンションの短期売買等に関する調査の実施

[図表6]新築分譲マンションの短期売買の抑制に向けた動き

新築分譲マンション価格の年収倍率の動向

全国における2024年の新築分譲マンション価格の年収倍率※6は10.38倍で、前年から0.29拡大した[図表7]。圏域別では首都圏が13.74倍、近畿圏が11.77倍、中部圏が9.35倍であった。

地方でも超高層分譲マンション等における高額住戸を中心に1億円を超えるケースが増えてきているとされており、年収倍率も沖縄県の12.66倍や宮城県の12.56倍、秋田県の12.29倍、北海道の12.27倍など高倍率の道県がみられる。

※6:各都道府県で分譲された新築マンション価格(70㎡換算)を平均年収で除し、新築価格が年収の何倍に相当するかを算出。年収は内閣府発表の「県民経済計算」を基にした予測値が使用されている。全国の平均年収は、新築分譲実績が確認されていない都道府県の年収を除外して算出している。

[図表7]新築分譲マンション価格の年収倍率

発    行:みずほ不動産販売株式会社 営業統括部

〒103–0027 東京都中央区日本橋1–3–13 東京建物日本橋ビル

レポート作成協力:株式会社都市未来総合研究所 研究部

※本コンテンツは参考情報の提供を目的とするものです。

※2026年5月29日本編公開時の情報に基づき作成しております。情報更新により本編の内容が変更となる場合がございます。

※当社は、読者に対し、本資料における法律・税務・会計上の取り扱いを助言、推奨もしくは保証するものではありません。

※本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成していますが、その正確性と完全性、客観性については当社および都市未来総合研究所は責任を負いません。本コンテンツに掲載した記事の無断複製・無断転載を禁じます。