民泊経営のベネフィットは「資産形成」とオーナーの「暮らしの充実」にあり!New

投資用不動産トピックス

この記事の概要

  • ホテル等の稼働率向上と宿泊費高騰を受け、今「民泊」が再注目されています。民泊経営は個人でも参入余地の高い不動産投資手法であり、運用次第で一般的な賃貸住宅経営より高い収益性も目指せます。また一部期間の自己使用によって、オーナー自身のクオリティ・オブ・ライフの向上にもつながります。民泊経営のメリットをいま一度確認していきましょう。
    ※民泊経営には届け出等が必要です。

民泊経営のベネフィットは「資産形成」とオーナーの「暮らしの充実」にあり!

高騰するホテル・旅館の代替需要として脚光を浴びる民泊

出張や旅行で国内のホテルをよく利用される方でしたら、近年予約が取りにくくなったり、宿泊料が高騰していることを実感されているかと思います。新型コロナウイルス禍によって一時ストップした訪日外国人(インバウンド)の回復をはじめ、日本人における旅行や出張機会の増加などによって宿泊需要が大きく増加し、これが物価上昇や人件費高騰などの動きと併せて宿泊施設の稼働率と宿泊費を押し上げています。

(図1)訪日外客数 月別推移(2017年〜2025年9月)

(図1)訪日外客数 月別推移(2017年〜2025年9月)

出典:日本政府観光局「訪日外客数(2025年9月推計値)」

※新型コロナウイルス感染症拡大の影響により訪日外客数が大幅に減少していた2020〜2022年の数値は除く

※2019年7月以降、日韓情勢悪化等により訪日旅行を控える動きが発生していたこと等もあり、訪日韓国人旅行者数が減少傾向にあったことに留意

東京商工リサーチの調査によると、ビジネスホテル8ブランドの2025年の客室単価は1万3,930円となっており、コロナ禍の中にあった2021年と比べると2倍以上に上昇しています。

(図2)ビジネスホテルの稼働率と客室単価

(図2)ビジネスホテルの稼働率と客室単価

出典:東京商工リサーチ「上場ビジネス・シティホテル『客室単価・稼働率』調査」

こうした宿泊需要の急増と宿泊費高騰の受け皿として「民泊」が注目され、需要が急拡大しているわけです。民泊事業は、個人でも参入余地の高い不動産投資手法であるとともに、立地や室内サービス等によってはホテル並みの単価設定も可能であり、収益性の向上につなげられます。

今や日本人の定宿としても機能する民泊施設

民泊というとインバウンド利用のイメージが強いようにも思えますが、実際は日本人もコンスタントに利用しており、今やホテルや旅館等と並ぶ日本人の新たな宿泊施設として定着しているといえます。

(図3)住宅宿泊事業における宿泊者数および日本人宿泊数・割合推移

(図3)住宅宿泊事業における宿泊者数および日本人宿泊数・割合推移

出典:観光庁「住宅宿泊事業の宿泊実績(住宅宿泊事業者からの定期報告の集計)」

図3は日本人と外国人の民泊宿泊者数の推移になります。新型コロナウイルスの5類移行は2023年5月でしたが、その半年ほど前からインバウンドの民泊利用数が回復していき、現在では日本人より多くなっています。ただ、日本人だけでもここ3年で毎年90〜100万人程度の民泊利用があり、現在も増加傾向にあります。とくに8-9月の夏期シーズンは利用者数が増加することが見て取れ、日本人にとっても民泊利用が当たり前の選択肢として定着していることがうかがえます。

インバウンドの増加に加え、こうした日本人のコンスタントな利用は民泊経営の安定性に寄与していくものと考えられます。

民泊使用できない185日を別の賃貸と自己使用に生かす

ただし民泊経営には「年間最大180日」というルールがあります。これは住宅宿泊事業法(民泊新法)によるもので、近隣住人とのトラブル防止などの理由から、年間(正確には毎年4月1日の正午から翌年4月1日正午)営業日数の上限が180日に制限されているというものです。

では、「残り約185日」は、稼働させずにただ空室として寝かせておくしかないのでしょうか。いえ、これは民泊という形態での住宅宿泊事業が年間180日以内というルールであり、他の形態で賃貸することは全く制限されていません。ですので、1年のうちの半年を民泊事業で稼働させ、残り半年を別の賃貸方式として貸し出すことで、通年で投資物件として稼働させることが可能です。

物件がマンションなら、例えばウイークリーやマンスリーマンションとしての貸し出しが可能です。民泊物件の「家具・家電・Wi-Fi付き」といった基本仕様も有利に働くことでしょう。あるいは時間貸しによるルームレンタルも展開可能な場合、コリビングスペースや趣味の教室、イベントの場として地元住民に利用してもらえるかもしれません。

これらは民泊として使えない185日の収益性向上策ですが、もう1つの使い途として、「自己使用」の魅力も高いと筆者は考えています。例えば、民泊使用しない日を、別荘やセカンドハウスとしてご自身や家族で活用していけば、日々の暮らしの質が高まること請け合いです。休暇や出張等で頻繁に出向く場所があるのなら、いっそそのエリアに物件を保有し、自己使用しない期間を民泊に回す、という考え方もリーズナブルな所有・活用方法として合理的です。

自己使用も視野に民泊物件を検討していくと、自宅と近いエリアも候補になっていきます。都心部にお住まいの方であれば、同じエリア圏内の郊外部に民泊用の物件を手に入れると、民泊経営面だけでなく、自己使用としても活用しやすいはず。都心部の住宅に不足しがちな広さや自然環境といったロケーション面でのウイークポイントを、郊外の民泊物件をセカンドハウスとして活用することで、都心の住環境を補完し、オーナーやご家族のクオリティ・オブ・ライフの向上につながってもいくことでしょう。

このように、「民泊経営」は不動産投資でありながら、物件をオーナーが出張宿泊先や別荘、セカンドハウスとしても活用できるというユニークな特性を有します。民泊経営における「180日ルール」を投資リスクでなく、自己使用も含めた様々な用途への転用メリットと捉えることで、資産形成にとどまらない「所有する意義」が生まれます。

執筆

谷内 信彦(たにうち・のぶひこ)

建築・不動産ライター / 編集者。主に住宅を中心に、事業者や住まい手に向けて暮らしや住宅性能、資産価値の向上を主テーマとして執筆活動を展開している。近年は空き家活用や地域コミュニティーにも領域を広げる。著書に『中古住宅を宝の山に変える』『実家の片付け 活かし方』(共に日経BP・共著)。

※本コンテンツは、不動産購入および不動産売却をご検討頂く際の考え方の一例です。

※2025年11月26日本編公開時の情報に基づき作成しております。情報更新により本編の内容が変更となる場合がございます。