- 今日、賃貸物件情報の収集はインターネットを活用して行うのが一般的になっています。しかし、インターネットの情報だけでなく、周辺の特にライバル物件の良し悪しは、実際に現物を見ることで周辺環境も含め正確に比較できるものと思われます。この時期は新築物件の完成も多く、既存物件も含めて足を使って情報収集をしてみてはいかがでしょうか。きっとご自身の賃貸経営にも参考になるはずです。
1.建築現場や募集看板を頼りに現地へ
現地までは歩きながら周辺環境や利便性をチェックしましょう。そして、現地に到着したら、さっそく建物全体の外観、特にエントランスの状況、集合ポスト、駐輪場、ゴミ置場などの共用部分のグレード感、清掃状況などを確認すると良いでしょう。
このように、実際に賃貸物件を見学に来るお客さまの目線で見ることが大切で、ご自身の賃貸物件との印象や設備面での違いなどを発見できるのではないでしょうか。ただし、オートロック設備の賃貸物件でも十分に確認できる情報はありますので、のぞき込んだりして不審者に間違われないように注意してください。
2.入居者の主な不満を想像しながら、ご自身の賃貸物件の空室対策へ
入居者の不満は、主に以下の3つに大別されますので現地調査の参考にしてください。
①建物の老朽化や設備面の不満
実物を見ることで外観の汚れ具合や劣化状況を確認しましょう。インターネットや宅配BOXなど人気の設備が導入されているか比較しておくことも大切です。
②共用部分の管理に対する不満
共用部分の清掃状況や駐輪場・ゴミ置場の状況は実際に見ないとわからない情報のためとても参考になると思います。
③迷惑行為やルールを守らない入居者への不満
入居者の生活態度に関しては、なかなかうかがい知ることが難しい問題ですが、通常エントランスなどにある掲示板が情報の宝庫です。掲示板には管理会社からのお知らせや注意事項が掲示されていますので、その内容を確認することでおおむねの問題点が把握できる場合があります。
3.効果的な空室対策を
人気設備の導入やお部屋の内装に目が行きがちですが、共有部分が第一印象を決める重要な要素です。特に、エントランスの改良は真っ先に目に入るため好印象を演出できます。また、明るくおしゃれな印象を演出するための照明やサインを工夫することも重要です。
集合ポストの改良、駐輪場の整備など高級感や防犯性の向上も入居者の満足度が向上し、空室対策につながるでしょう。
まとめ
日頃から管理会社や賃貸仲介会社からのさまざまな提案や助言を基に賃貸経営を続けているものと思いますが、最終的な判断は常にオーナー自身が行わなければなりません。その際に出来るだけ的確な判断を行えるように日頃から周辺のライバル物件状況を把握することがとても参考になるでしょう。是非とも新築賃貸物件の完成が集中するこの時期に既存賃貸物件と合わせてライバル物件の情報をご自身の目で、足を使って収集してみることをおすすめします。
多岐にわたる不動産業務経験と投資用不動産仲介支援業務の中でお客さまの様々なニーズにお応えしてきた経験を持つ。現在は、賃貸管理会社ハウスメイトマネジメントにおいて、オーナーさまからの賃貸管理、土地有効活用、建替えなどのご相談をお受けする業務に従事。金融機関主催のセミナー、営業職向けの不動産勉強会等の講師を多数実施。
※ 本コンテンツは、不動産購入および不動産売却をご検討頂く際の考え方の一例です。
※ 2024年3月28日本編公開時の情報に基づき作成しております。情報更新により本編の内容が変更となる場合がございます。
※ 関係者以外の敷地立ち入りを禁止している物件への調査は不法侵入になる恐れがあるため注意してください。