3.共用設備の維持管理のしやすさ
ごみストッカー、宅配ロッカー、防犯カメラなどの共用設備は、選ぶものによって引き渡し後の管理運用が変わってきます。
ごみは地域の清掃事務所に収集してもらわなければならないため、物件専用のごみストッカーにごみを出す場合、そこから直接収集してもらえるのか、誰かが集積所にごみ出しをしなければならないかで管理費が大きく変わります。ごみ収集がどうされるかを調べてから選びましょう。
宅配ロッカーも種類によって、手間や費用が変わります。デジタル式は入庫・出庫の管理が出来て、トラブル時にもコールセンターが対応してくれるなど便利ですが、その分ランニングコストがかかるものが多いです。アナログのダイヤル式はこれといった維持管理は不要ですが、誤配や開かないなどのトラブル時には誰かが現地に行って対応しなければなりません。維持管理方法や入居者の使い勝手を考慮して選んでください。
防犯カメラは大きく分けて、ハードディスクのある有線のタイプ、ネットワーク式の無線のタイプがあります。有線のタイプは配線工事が必要、無線のタイプはインターネット環境が必要になり、物件ごとに導入費用が変わってきます。何時間分の録画ができるのか、録画画像を見るにはどうすれば良いのか、後からカメラを追加する場合は費用がどのくらいかかるのかなどを考えて選ぶと良いと思います。
賃貸物件は建てて終わりではなく、完成して引き渡されてからが本当の賃貸経営の始まりです。入居者募集、入居中の維持管理、退去、また次の入居者募集・・・というプロセスが繰り返されることを想像し、どのシーンでどういうことが起こるのかを考えながら、新築のプランニングを進めて下さい。特に、後から簡単に変えられない部分に関しては、賃貸管理会社等としっかり打合せをして決めると良いと思います。