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東京圏における新築分譲マンションの市場動向New

みずほ不動産販売 不動産市況レポート 5月号

この記事の概要

  • 東京圏※1における2021年度の新築分譲マンションの発売戸数は、前年度から13.2%増加し、2018年度以来の3万戸台となった。
  • 初月契約率(12ヶ月後方移動平均※2)は、東京都内での上昇等により、2021年の11月以降、好不調の目安とされる70%を上回って推移している。
  • 2021年度の新築分譲マンションの平均価格は、前年度から6.1%上昇し、1990年度を上回り、最高値を更新した。

1)東京圏における新築分譲マンションの発売戸数、初月契約率等の動向

東京圏における2021年度(2021年4月から2022年3月)の新築分譲マンションの発売戸数は、不動産経済研究所の調べによると32,872戸で、前年度から13.2%増加し、2018年度以来の3万戸台となった[図表1]。最初の緊急事態宣言が発令され、販売会社がモデルルームを相次ぎ閉鎖し、発売戸数が減少した2020年4月、5月と比べ、2021年4月の前年同月比は204.5%増、同5月は556.0%増と大きく増加した[図表2]。また、同11月は、東京五輪・パラリンピック大会の選手村を転用して東京・晴海地区に整備される「HARUMI FLAG」等の大規模物件がけん引し、前年同月比95.4%増加した。

初月契約率(12ヶ月後方移動平均)は、東京都内での上昇等により、2021年の11月以降、好不調の目安とされる70%を上回って推移している[図表3]。11月に販売された「HARUMI FLAG」の631戸は即日完売した。需要が堅調なことから販売在庫数は減少しており、2021年度はすべての月で前年を下回った[図表4]。

※1:東京圏は、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県

※2:季節要因を含め短期変動を除き、傾向を分かりやすくするため12ヶ月後方移動平均にしている。

[図表1]新築分譲マンションの発売戸数(東京圏、年度)

[図表1]新築分譲マンションの発売戸数(東京圏、年度)

データ出所:不動産経済研究所「首都圏新築分譲マンション市場動向」

[図表2]新築分譲マンションの発売戸数(東京圏、月次)

[図表2]新築分譲マンションの発売戸数(東京圏、月次)

データ出所:不動産経済研究所「首都圏新築分譲マンション市場動向」

[図表3]新築分譲マンションの初月契約率(東京圏、月次)

[図表3]新築分譲マンションの初月契約率(東京圏、月次)

データ出所:不動産経済研究所「首都圏新築分譲マンション市場動向」

[図表4]新築分譲マンションの販売在庫数(東京圏、月次)

[図表4]新築分譲マンションの販売在庫数(東京圏、月次)

データ出所:不動産経済研究所「首都圏新築分譲マンション市場動向」

2)東京圏における新築分譲マンション価格の動向

2021年度の東京圏における新築分譲マンションの平均価格は6,360万円で、前年度から6.1%上昇した[図表5]。平成バブル期3の1990年度の6,214万円を上回り、最高値を更新したとされている。

月次の新築分譲マンションの平均価格(12ヶ月後方移動平均)は、2013年度頃から上昇基調が続いており、中古マンションや新築戸建て住宅と比べた割高感※4は2020年7月まで強まっていた[図表6]。一方、中古マンションや新築戸建て住宅の価格上昇から2021度の割高感は2020年7月のピークと比べ弱まっており、新築分譲マンションの需要にプラスの影響を与えている可能性がある。

※3:1986年から1991年頃までの株式や不動産を中心にした資産の過度な高騰、経済拡大期間を指す。

※4:新築分譲マンション価格-中古マンション価格、新築分譲マンション価格-新築戸建て住宅価格の各差が拡大すると新築分譲マンションの割高感は強まり、縮小すると弱まると考えられる。

[図表5]新築分譲マンションの平均価格(東京圏、年度)

[図表5]新築分譲マンションの平均価格(東京圏、年度)

データ出所:不動産経済研究所「首都圏新築分譲マンション市場動向」、東日本不動産流通機構「Market Watch」

[図表6]新築分譲マンションの中古マンション、新築戸建て住宅との価格差(東京圏、月次)

[図表6]新築分譲マンションの中古マンション、新築戸建て住宅との価格差(東京圏、月次)

データ出所:不動産経済研究所「首都圏新築分譲マンション市場動向」、東日本不動産流通機構「Market Watch」

東京都の新築分譲マンション価格の年収倍率は13.4倍で、ファンドバブル期の水準を上回る

東京カンテイによると、東京圏における2020年の新築分譲マンション価格の年収倍率※5は10.79倍で、全国の8.41倍を上回る[図表7]。埼玉県の年収倍率が前年(2019年)から0.80拡大し10.21倍となったこと等から東京圏全体も前年から0.20拡大した。東京都における2020年の年収倍率は東京圏全体を上回る13.40倍で、過去15年間(データを遡ることが可能な2006年以降)で最高とされており、ファンドバブル期※6の水準を上回る。

※5:各都道府県で分譲された新築マンション価格(70㎡換算)を平均年収で除し、新築価格が年収の何倍に相当するかを算出。年収は内閣府発表の「県民経済計算」を基にした予測値が使用されている。2017年に算出基準が改訂されており、2016年以前に公表されたものとの単純比較ができない。ただし、新基準にて2006年まで再算出が行われており、過去との比較に関する公表内容は再算出値に基づく。

※6:国内外のファンドによる不動産投資が活発化した2006年から2008年頃を指す。

[図表7]新築分譲マンション価格の年収倍率

[図表7] 新築分譲マンション価格の年収倍率

データ出所:東京カンテイ「新築マンション年収倍率」

発    行:みずほ不動産販売株式会社 営業統括部

〒103–0027 東京都中央区日本橋1–3–13 東京建物日本橋ビル

レポート作成:株式会社都市未来総合研究所 研究部

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