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この記事の概要
東京都区部における賃貸住宅経営の参考資料として、民間借家に住む世帯像を最新の国勢調査を元に分析した。
2015年に実施された国勢調査によると、東京都区部の住宅に住む一般世帯※約472万世帯のうち、民営借家には約206万世帯が暮らし、その割合(民営借家率)は43.6%になる。23区で民営借家率が最も高いのは、中野区の61.0%で、豊島区や新宿区、杉並区、渋谷区で過半数を超える。最も低いのは江東区の27.0%で、中野区とは2倍以上の差があり、足立区や葛飾区なども3割台と低く、全体的に西高東低の様相を呈する。世帯数ベースで見ると世田谷区や大田区、杉並区が15万世帯超で多い[図表1、2]。
※ 一般世帯・・・住居と生計を共にしている人々の集まりで持ち家や借家等の住宅に住む世帯、下宿や会社の独身寮に住む単身者や住宅以外に住む世帯を指す。
[図表1]東京都区部の住宅の所有関係別一般世帯数の構成比
データ出所:総務省統計局「平成27年国勢調査」
[図表2]東京都区部の民営借家に住む世帯数とその割合
都区部で民営借家に住む世帯のうち、「単独世帯」は72.4%、「核家族世帯」は24.3%を占める。単独世帯の割合が高い区は新宿区(80.8%)と中野区(80.1%)、豊島区(79.0%)等である。核家族世帯の割合が高いのは、都心アクセスとコストも含めた住環境が両立している江戸川区(33.9%)や葛飾区(32.6%)、練馬区(32.3%)などで、これらの区は夫婦と親、3世代世帯などの「核家族以外の世帯」も2%前後で比較的高い[図表3]。
[図表3]世帯の家族類型の構成比
世帯主年齢階層別に単独世帯をみると、世帯数の多い世田谷区、杉並区、大田区などが各年齢層でも上位を占める[図表4]。構成比でみると、30歳未満の若年世帯は文京区、新宿区、豊島区で比率が高く、30~44歳の世帯は都心の中央区、港区、目黒区が45%前後で高い。45~59歳の世帯は各区で大きな差は無く、60~74歳の世帯は城東エリアの葛飾区、足立区、荒川区で16~18%と高く、世田谷区や千代田区、中央区、港区などで6~8%と低い。75歳以上の世帯は世田谷区の2.9%から葛飾区の7.0%の間で5%前後の区が大半である。
[図表4]単独世帯の世帯主年齢別構成
都区部の外国人のいる一般世帯21.7万世帯のうち、53.9%の11.7万世帯が民営借家に住んでおり、5年前の前回調査から約1.5万世帯(14.5%)増加した。民営借家で暮らす外国人のいる世帯は新宿区と豊島区で1万世帯を超え、江戸川区、世田谷区が続く。中野区は外国人のいる世帯が民営借家に住む割合が75.5%と最高である一方、江東区は一般の世帯と同様に「都市再生機構・公社の借家」に住む割合が高く、民営借家率は3割弱にとどまる[図表5]。
民営借家に住む世帯に占める外国人のいる世帯の割合は、都区部平均は5.7%であるが、新宿区や台東区、港区、豊島区では10%を超える。
[図表5]民営借家に住む外国人のいる世帯
発 行: みずほ不動産販売株式会社 営業統括部
〒103-0027 東京都中央区日本橋1-3-13 東京建物日本橋ビル
レポート作成: 株式会社都市未来総合研究所 研究部
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