- 相続発生後の手続きはやることが多く、労力や時間を要する。相続人の間でもめることも考えられるので、親には生前に対策しておくことの重要性を伝えておくとよい。その際は知り合いの事例を挙げながら話をすると理解してもらいやすい。
- 数ある不動産会社の中でも信託銀行系の不動産会社であれば、信託銀行のノウハウを生かした相続のコンサルティングも受けられる。トータルでアドバイスがもらえるため安心。
- 不動産会社・司法書士・税理士とそれぞれに相談するのは煩雑。ワンストップで適切な対応をしてもらえる不動産会社に依頼することで、スムーズな相続につながる。
第2話 不動産会社への相談編

【Cさんファミリー】
夫43歳会社員、妻38歳の共働き夫婦で、日々仕事と10歳と8歳の娘の子育てに奮闘中。5年前に庭付きの一戸建てを35年ローンで購入。
生前対策の重要性
相続発生後の手続きはやることが多く、想像以上に時間や労力が必要です。相続人を確定するために被相続人の必要書類を収集したり、財産の洗い出し・確定、分割協議書の作成、名義変更、換金などの手続きをこなさなくてはなりません。ほとんどの人が初めての経験となることに加え、被相続人亡きあとは財産がなかなか把握できなかったり、分割の取り分で折り合いがつかずに相続人の間でもめるなど、スムーズにいかないことも多いようです。また、手続きが忙しすぎて仕事や日常生活に支障をきたしてしまうこともあります。相続が原因で体調を崩してしまったという経験談もありますので、できるだけストレスのないように進められる状況を確立しておきたいものです。
親には、「相続時には手続きはもちろんのこと、戸籍謄本を収集したり、提出書類を用意したり、さまざまなステップや手間がかかるようだと聞いた」「近所のYさんのところは遺産分割協議書がいつまでもまとまらずに、相続人が疲れ果てているみたい」「Zさんのお父さんは生前に自ら遺産整理をし、遺言書を残してくれたので、相続でもめなかったらしい」など事例を話しながら、生前に対策をしておくことがいかに重要かを伝えてみるといいでしょう。
不動産を相続した場合、どんな不動産会社にいけばよい?
財産のほとんどが不動産の場合、「まずは不動産会社に相談!」と考える方がほとんどだと思いますが、一体どのような不動産会社にいくとスムーズに進めることができるのでしょうか。
一口に不動産会社と言っても、地域に根差して営業をしているところ、電鉄系、フランチャイズ展開しているところなどさまざまです。そのような中、信託銀行系の不動産会社であれば、相続のプロによるコンサルティングが受けられるだけでなく、信託銀行のノウハウも提供してもらいながら、提携の税理士や司法書士などのサポートが受けられるなどの体制が整っています。
このように、多方面の専門家からアドバイスがもらえるため、初めての相続手続きも安心して進められるでしょう。
全国展開している点もポイント
さまざまな規模の不動産会社がありますが、全国展開しているという点も相続時の不動産会社選びのポイントとなります。ネットワークを生かしてフレキシブルな対応が可能なので、全国に相続人が点在している場合も対応してもらえるなど、心強く感じることも多いでしょう。また、広域で営業している分、経験やノウハウも蓄積されているので、より適切な提案を受けられることもメリットと言えます。
信頼ある不動産会社へ
不動産会社・司法書士・税理士とお任せできそうなところを自分で探して、それぞれで話を進めていくというのは大きな負担となります。ワンストップかつ実績やノウハウ、信頼できるネットワークが確立している不動産会社に相談することで、親子ともに納得しながらスムーズに相続の話を進められるはずです。相続というと重く考えてしまいがちですが、まずは相談をしてみるところから始めてみてはいかがでしょうか。
20年勤めた不動産情報サービスの会社での経験を活かし、住まい探しが初めての方にも分かりやすい、生活者の目線に立った記事の執筆活動を手がける。
※ 2017年10月31日本編公開時の情報に基づき作成しております。情報更新により本編の内容が変更となる場合がございます。
※ 本コンテンツは、不動産購入および不動産売却をご検討頂く際の考え方の一例です。