新聞の折り込みチラシやインターネット、フリーペーパーなどで目にする不動産広告。普段見たことがない専門用語が並んでいて、理解しにくいと感じたことはありませんか?今回は不動産用語の中でも、土地に焦点をあてて不動産用語を紹介していきたいと思います。
知っているようで知らない?!土地に関する用語を理解しましょう
土地だけでなく一戸建を購入する時も、土地に関する用語の意味、物件情報にある項目の内容を理解しておくようにしましょう。
読んで字のごとく敷地の面積が記載してある項目ですが、“水平投影面積”が表示されているということはご存知でしょうか。傾斜が含まれていたり、平らでない土地もありますが、水平投影面積とは全て水平とみなされて算出されたもの。表面積ではないという点を覚えておきましょう。
地目とは土地の主たる用途を指します。不動産登記法、不動産登記規則では23種類が定められており、物件情報には登記簿に記載してある地目が記載されています。地目が田畑の場合には農地法の制限により、農地以外の地目に変えるための許可が必要となります。これを農地転用と言います。物件情報を見る際にはチェックしましょう。
地目 |
田、畑、宅地、学校用地、鉄道用地、塩田、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野、墓地、境内地、運河用地、水道用地、用悪水路、ため池、堤、井溝、保安林、公衆用道路、公園、雑種地 |
同じような用途の建物を近隣に集めると環境が守られて効率的な活動につながるため、用途地域を設定しています。用途地域によって建物の種類・高さ・面積を制限し、建ぺい率・容積率を定めているので、どの用途地域かが分かっていると、現在の周辺環境に限らず将来の街の変化も想定できます。第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域など12種類あり、工業専用地域以外は住宅の建設が可能です。
市街化を抑制する地域として指定されているのが市街化調整区域です。基本的に住宅の建設はできませんが、市街化調整区域に指定される前から建っている住宅の建て替えはできる場合もあります。
覚えておきたいマメ知識~セットバックって何?~
建築基準法による道路とは、4メートル以上の幅のものとされています。接している道路が4メートル未満の場合は、道路の中心線から2メートル以上後退させて建物を建築しなくてはなりませんが、これをセットバックといいます。少し前の時代では、今ほど車の往来が多くなかったため、道路幅が4メートル未満というのはめずらしくありませんでした。よって、中古住宅を購入して建て替えをする時は、セットバックをして建物を建築する必要性が高くなります。後退した部分は「みなし道路」とよばれ、敷地面積に含まれません。建ぺい率や容積率はみなし道路部分を抜いた面積で計算することになりますので、誤認のないように注意しましょう。
トラブルのないように事前にチェックを
認識が不足していたり、理解しないまま進めてしまったら、こんなはずではなかったと後悔することにもなりかねません。疑問点はすぐに不動産会社に質問して、トラブルを回避しましょう。
20年勤めた不動産情報サービスの会社での経験を活かし、住まい探しが初めての方にも分かりやすい、生活者の目線に立った記事の執筆活動を手がける。