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2017年度の一棟賃貸マンションの売買取引の動向

みずほ不動産販売 不動産市況レポート 7月号

公開日:2018年7月20日

この記事の概要

  • 一棟賃貸マンションの売買取引件数は2014年度以降3年連続で減少、取引額は2015年度以降2年連続で減少していたが、2017年度は一転して取引額、取引件数ともに増加した。
  • 東京圏の取引件数が増加し、全体に占める割合が63%を占めた。その他地域では、熊本市や大分市などで事例がみられ、前年度の6都市から12都市へ増加した。
  • 5億円未満の取引件数は減少したものの、その他地域では増加した。

1)2017年度の一棟賃貸マンションは、取引額と取引件数ともに大幅増

株式会社都市未来総合研究所の「不動産売買実態調査※1」によると、2017年度の一棟賃貸マンション※2の取引額は、外資系法人による複数物件を一括した超大型取引があったことなどが寄与して前年度比プラス102%の6,673億円、取引件数※3は同プラス21%で235件となり、取引額、件数ともにこれまでの減少基調から一転して増加した[図表1]。特に取引額は、本調査開始以来最高水準であった2014年度に次ぐ水準となった。

2)J–REITの取得件数は減少、外資系法人は大幅増

資金調達環境は良好なものの、利回りの低下や投資対象物件が品薄であるといわれている状況などを背景に、最大の買主であるJ–REITの取得件数が前年度比9%減少した[図表2(左)]。一方、外資系法人の取得件数が大幅に増加し、SPC・私募REIT等(J–REIT以外の国内投資セクター)も増加したことなどから、2016年度は過半を占めていたJ–REITの取得件数割合が低下し、構成比に変化がみられた[図表2(右)]。

3)東京圏の取引件数が大幅増加。その他地域※4は前年度の6都市から12都市に増加

東京圏の取引件数は前年度と比べて大幅に増加した。特に、都心6区以外の23区や23区以外の東京圏の取引件数が大きく増加し、全体に占める東京圏の割合が拡大した(全体の63%)[図表3]。東京圏以外では、大阪圏と名古屋圏は減少したが、その他地域は増加した。

その他地域は、福岡市が11件で最も多かった[図表4]。次いで、札幌市が7件、仙台市と熊本市、大分市が3件となり、前年度の6都市から2017年度は12都市に増加した。

4)価格規模別では5億円未満の取引件数が前年度に比べ減少

価格規模別にみると、外資系法人やSPC・私募REIT等による価格規模の大きい取得が相次ぎ、50億円以上100億円未満、100億円以上の取引件数が増加した[図表5]。また、減少基調にあった10億円以上50億円未満の取引件数も増加した。特に、都心6区以外の23区や23区以外の東京圏における同価格規模の取引件数が増加した。

一方、5億円未満の取引件数だけが減少したが、地域別にみると、その他地域は15件となり前年度の4件から増加した。

[図表1]一棟賃貸マンションの売買取引額と取引件数の推移

[図表1]一棟賃貸マンションの売買取引額と取引件数の推移

※ 1:不動産売買実態調査は、「上場有価証券の発行者の会社情報の適時開示等に関する規則(適時開示規則)」に基づき東京証券取引所に開示される固定資産の譲渡または取得などに関する情報や、新聞などに公表された情報から、上場企業等が譲渡・取得した土地・建物の売主や買主、所在地、面積、売却額、譲渡損益、売却理由などについてデータ(概数の事例も含む)を集計・分析したもの。情報開示後の追加・変更等に基づいて既存データの更新を適宜行っており、過日または後日の公表値と相違する場合がある。また、本稿の集計では、海外所在の物件は除いている。

※ 2:主として一棟の賃貸マンションで、寮、社宅を含む。

※ 3:複数物件を一括した取引で各物件の詳細が不明である取引は、1取引を1件として集計している。買主セクター別、地域別、価格規模別の集計についても同じ。

※ 4:全取引の内、東京圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)、大阪圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県)、名古屋圏(愛知県、三重県、岐阜県)、それ以外をその他地域(複数物件の一括取引と所在地不明を含む)とした。都心6区は東京圏のうち、東京都千代田区、中央区、港区、渋谷区、新宿区、品川区をいう。

[図表2]買主セクター別の取得件数の推移(左)と取得件数割合の推移(右)

[図表2]買主セクター別の取得件数の推移(左)と取得件数割合の推移(右)

注:買主セクター不明の取引は除く

[図表3]地域別の取引件数の推移(左)と取引件数割合の推移(右)

[図表3]地域別の取引件数の推移(左)と取引件数割合の推移(右)

[図表4]その他地域の都市別取引件数

[図表4]その他地域の都市別取引件数

[図表5]価格規模別の取引件数の推移

[図表5]価格規模別の取引件数の推移

図表1~5のデータ出所:都市未来総合研究所「不動産売買実態調査」

発    行:みずほ不動産販売株式会社 営業統括部

〒103–0027 東京都中央区日本橋1–3–13 東京建物日本橋ビル

レポート作成: 株式会社都市未来総合研究所 研究部

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