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都道府県地価調査(基準地価)にみる地価動向

みずほ不動産販売 不動産市況レポート 10月号

公開日:2017年10月20日

この記事の概要

  • 「平成29年都道府県地価調査(基準地価2017年7月1日時点)」によると、全国の地価の対前年変動率は、商業地が昨年の横ばいから上昇に転じ(0.0%→0.5%)、住宅地は、大都市圏と地方四市で上昇が継続したことや、地方四市以外の地方都市でも下落幅の縮小が進んだことから、昨年の▲0.8%から▲0.6%に下落幅が縮小した。
  • 住宅地は、大都市では人口の流入増加と低金利、住宅取得支援政策等の効果等で住宅需要が堅調なことが地価の上昇につながっていると考えられる。一方で、利便性が低く、人口減少や産業の衰退が生じている地方都市などでは地価の下落が続いている。商業地は、大都市圏と地方四市を中心に上昇幅が拡大した。再開発事業やオフィス空室率の低下で収益性が向上していることに加え、インバウンドの増加で店舗やホテルの需要が強いことが地価上昇の背景と考えられる。

1)大都市中心エリアや地方四市では地価上昇傾向が続く

直近の圏域別の対前年変動率の推移をみると、住宅地は三大都市圏ではいずれもほぼ横ばいで推移。地方四市は上昇幅拡大が続き、地方圏その他都市では下落幅は縮小しているものの下落が続いている。商業地は名古屋圏で上昇基調にやや減速感がみられる[図表1、2]。商業地について各圏域の大都市中心エリアは、大阪圏の大阪市、京都市の中心エリアでは上昇率が10%超で、特に京都では昨年から5.1ポイント上昇するなど、著しい上昇が続いている。

2)大都市圏と地方その他都市との差は拡大が続く

2005年の地価水準を100とすると、住宅地は名古屋圏がファンドバブル期(2008年)の水準まで回復したほかは、未だその水準に達していない。商業地では大都市圏、地方四市でファンドバブル期の水準に近づいている。その一方で、地方圏、地方その他都市では下落が続いており、大都市圏との差が拡大している[図表3]。

3)「観光・リゾート需要」による地価上昇

商業地では観光とリゾートに関連する需要が地価上昇に繋がった地点が増加している。特に京都府や大阪府の観光地ではインバウンド等の影響が色濃く反映され、観光客の増加を背景とした出店や不動産取得の需要の高まりが地価上昇につながっており、全国の商業地変動率上位10位以内に京都市が5地点、大阪市が1地点を占めている[図表1、4]。

[図表1]圏域別・用途別の地価変動率

[図表1]圏域別・用途別の地価変動率

データ出所:国土交通省「都道府県地価調査」

  • ※圏域の定義等については以下のとおり。
  • ・「三大都市圏」とは、東京圏、大阪圏、名古屋圏をいう。
  • ・「東京圏」とは、首都圏整備法による既成市街地及び近郊整備地帯を含む市区町の区域をいう。
  • ・「区部都心部」とは千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、台東区、渋谷区、豊島区をいう。
  • ・「区部南西部」とは品川区、目黒区、大田区、世田谷区、中野区、杉並区、練馬区をいう。
  • ・「区部北東部」とは墨田区、江東区、北区、荒川区、板橋区、足立区、葛飾区、江戸川区をいう。
  • ・「大阪圏」とは、近畿圏整備法による既成都市区域及び近郊整備区域を含む市町村の区域をいう。
  • ・「大阪市中心6区」とは北区、福島区、中央区、西区、天王寺区、浪速区をいう。
  • ・「京都市中心5区」とは北区、上京区、左京区、中京区、下京区をいう。
  • ・「名古屋圏」とは、中部圏開発整備法による都市整備区域を含む市町村の区域をいう。
  • ・「地方圏」とは、三大都市圏を除く地域をいう。
  • ・「地方圏 地方四市」とは、北海道札幌市、宮城県仙台市、広島県広島市、福岡県福岡市をいう。
  • ・「地方圏 その他都市」とは、地方圏の地方四市を除いた市町村の区域をいう。

[図表2]圏域別の対前年地価変動率の推移

[図表2]圏域別の対前年地価変動率の推移

[図表2]圏域別の対前年地価変動率の推移

データ出所:国土交通省「都道府県地価調査」

[図表3]圏域別基準地価格の変動指数の推移(2005年=100)

[図表3]圏域別基準地価格の変動指数の推移(2005年=100)

[図表3]圏域別基準地価格の変動指数の推移(2005年=100)

データ出所:国土交通省「都道府県地価調査」

[図表4]基準地変動率の上昇率上位10位(全国商業地)

[図表4]半年ごとの地価変動率(地価公示、都道府県地価調査の共通調査地点)

データ出所:国土交通省「都道府県地価調査」

発    行:みずほ不動産販売株式会社 営業統括部

〒103–0027 東京都中央区日本橋1–3–13 東京建物日本橋ビル

レポート作成: 株式会社都市未来総合研究所 研究部

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