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地価公示にみる大都市圏の地価動向

みずほ不動産販売 不動産市況レポート 5月号

 

公開日:2017年5月31日

この記事の概要

  • 「平成29(2017)年地価公示」によると、2017年1月1日時点の3大都市圏の住宅地地価の対前年平均変動率は0.5%であった。4年連続の上昇となったが、上昇率は前年と同程度となった。同じく4年連続の上昇を続ける商業地の対前年平均変動率は3.3%となり、上昇幅の拡大も続いている。
  • 住宅地については、低金利環境の継続や住宅ローン減税など政策の下支えもあり、交通の利便性が高く、居住環境が良いエリアを中心としたマンション素地の高い需要が地価上昇を牽引している。商業地は再開発事業の進展や、主要都市を中心としたオフィス空室率の低下で収益性が向上していること、インバウンドの増加で店舗やホテルの需要が高まっていることなどが上昇の背景にある。

1)東京圏では上昇率の拡大傾向が続くが、大阪圏・名古屋圏では一部で減速もみられる

東京圏の住宅地の平均地価変動率は0.7%で前年の0.6%からわずかではあるが拡大した。同じく商業地は前年の2.7%から3.1%に拡大した。

大阪圏の住宅地の平均地価変動率は0.0%で、前年は0.1%となり8年ぶりに上昇したが、横ばいに転じた。商業地は4.1%で前年の3.3%から大きく上昇率が拡大した。

名古屋圏の住宅地の平均地価変動率は0.6%で前年の0.8%から上昇幅は縮小した。商業地も2.5%となり、前年の2.7%から上昇率が鈍化した。[図表1、2]

[図表1]圏域別・用途別の地価変動率(平成29年地価公示)

[図表1]圏域別・用途別の地価変動率(平成29年地価公示)

データ出所:
国土交通省「地価公示」

  • ※圏域の定義等については以下のとおり。
  • ・「三大都市圏」とは、東京圏、大阪圏、名古屋圏をいう。
  • ・「東京圏」とは、首都圏整備法による既成市街地および近郊整備地帯を含む市区町の区域をいう。
  • ・「大阪圏」とは、近畿圏整備法による既成都市区域および近郊整備区域を含む市町村の区域をいう。
  • ・「名古屋圏」とは、中部圏開発整備法による都市整備区域を含む市町村の区域をいう。
  • ・「地方圏」とは、三大都市圏を除く地域をいう。
  • ・「地方圏 地方四市」とは、北海道札幌市、宮城県仙台市、広島県広島市、福岡県福岡市をいう。
  • ・「地方圏 その他」とは、地方圏の地方四市を除いた市町村の区域をいう。

[図表2]圏域別の対前年地価変動率の推移

[図表2]圏域別の対前年地価変動率の推移

[図表2]圏域別の対前年地価変動率の推移

データ出所:
国土交通省「地価公示」

2)地価水準はファンドバブル期最高(2008年)の約9割まで回復

2005年の地価水準を100とすると、住宅地は名古屋圏でその水準を回復したほかは、未だその水準に達していない。商業地については各大都市圏で2005年水準から1割程度上昇した[図表3]。

前回の地価上昇期で最高となった2008年の水準と比較すると、住宅地で89%~97%、商業地で91%~94%の水準まで回復している。

[図表3]圏域別公示価格の変動指数の推移(2005年公示価格=100)

[図表3]圏域別公示価格の変動指数の推移(2005年公示価格=100)

[図表3]圏域別公示価格の変動指数の推移(2005年公示価格=100)

データ出所:
国土交通省「地価公示」

3)大阪圏では2016年後半に上昇率拡大

半年ごとの地価動向をみると、大阪圏では住宅地、商業地とも2016年後半に上昇率が拡大した。名古屋圏は2016年後半に住宅地でわずかに拡大したが、商業地では縮小した。東京圏では住宅地、商業地とも2016年前半と後半の上昇率は同じであった[図表4]。

[図表4]半年ごとの地価変動率(地価公示、都道府県地価調査の共通調査地点)

[図表4]半年ごとの地価変動率(地価公示、都道府県地価調査の共通調査地点)

[図表4]半年ごとの地価変動率(地価公示、都道府県地価調査の共通調査地点)

(注)「地方四市」のデータは2014年前半(2014年都道府県地価調査)以降のみ。

データ出所:
国土交通省「地価公示」「都道府県地価調査」

発    行: みずほ不動産販売株式会社 営業統括部

〒103–0027 東京都中央区日本橋1–3–13 東京建物日本橋ビル

レポート作成: 株式会社都市未来総合研究所 研究部

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