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相続による不動産の取得等に関する概況

みずほ不動産販売 不動産市況レポート 3月号

 

公開日:2017年3月30日

この記事の概要

  • 近年、相続財産を残す被相続人および相続人の数が増加基調で推移。国土交通省の調査によれば、世帯主が取得した土地で「現住居の敷地」、「現住居の敷地以外の土地」のいずれについても近年、相続・贈与で取得した割合が上昇している。相続財産価額全体における不動産の割合は約5割と高いウエイトを占めている。
  • 被相続人、相続人のいずれにおいても高齢化が進行。高齢者同士の間で相続が発生するケースもみられる。

1)相続・贈与による世帯の土地取得の割合が上昇

国税庁「統計情報」によれば、近年、相続税を納付した相続人(以下、相続人という。)と、当該相続人に相続財産を残した被相続人(以下、被相続人という。)の数が増加基調で推移しており、2013年にはその増勢が強まっている[図表1]。

2015年1月1日の相続税改正における基礎控除(額)縮小の影響などにより、課税対象者が今後さらに増加することが予想される。

2014年の相続財産価額全体における土地、建物など不動産価額の割合は5割近くとなっており、相続財産の中で不動産は高いウエイトを占めている[図表2]。

国土交通省「平成25年土地基本調査」(2017年1月報告書公表)によれば、世帯主が「現住居の敷地」や「現住居の敷地以外の土地」を取得した方法として、相続・贈与で取得した割合が他の方法(例:法人、個人からの購入や、国・都道府県・市区町村からの購入など)と比べて高まっている[図表3]。

[図表1]相続税を納付した相続人と被相続人の数の推移(全国)

[図表1]相続税を納付した相続人と被相続人の数の推移(全国)

[図表2]相続財産に占める財産種類別の構成比(全国、2014年)

[図表2]相続財産に占める財産種類別の構成比(全国、2014年)

データ出所:
図表1、図表2とも国税庁「統計情報:相続税(各年分)」

[図表3]「現住居の敷地」と「現住居の敷地以外の土地」の相続・贈与による取得の割合が上昇(2008、2013年)

[図表3]「現住居の敷地」と「現住居の敷地以外の土地」の相続・贈与による取得の割合が上昇(2008、2013年)

注:国土交通省「平成25年土地基本調査」は、「平成25年法人土地・建物基本調査」及び総務省「平成25年住宅・土地統計調査」結果の転写・集計により作成する「平成25年世帯土地統計」の2つの調査及び統計で構成されている。世帯土地統計は、前身の「土地基本調査世帯調査」を平成5年(1993年)に開始して以来5年ごとに作成しており、平成25年(2013年)調査はその5回目に当たる。
国土交通省が「現住居の敷地」は所有世帯数の割合を、「現住居の敷地以外の土地」は所有件数の割合を取得方法別に算出して比較したもの。なお、同省は敷地の取得方法に関して「現住居の敷地」では、「国・都道府県・市区町村」、「都市再生機構・公社など」、「会社などの法人」、「個人」、「相続・贈与」、「その他」の6区分で調査しているのに対し、「現住居の敷地以外の土地」では「国・都道府県・市区町村」、「会社・都市再生機構などの法人」、「個人」、「相続・贈与」、「その他」の5区分での調査と異なることから、両者の比較には注意が必要との補足説明がある。
また、国税庁「統計情報:相続税」における相続人と、国土交通省「平成25年土地基本調査」における現住居の敷地等を相続・贈与で取得した世帯主とは、相異なる調査目的や前提条件のもとで収集されまとめられた情報であり、同一の定義とはならないので注意が必要。

データ出所:
国土交通省「平成25年土地基本調査」

2)相続人、被相続人のいずれにおいても高齢化が進行。高齢者同士の間で相続が発生するケースもみられる

「現住居の敷地」を相続・贈与で取得した世帯数を世帯主の年代別にみると、60歳以上の年代は(60~64歳、65~74歳、75歳以上の各階層とも)5年毎の調査のたびに世帯数が概ね増加しており、直近の2013年調査では特に相続・贈与で取得した世帯数の増加が著しい[図表4]。近年、相続・贈与で現住居の敷地などの土地を取得する人の年齢が上昇傾向にあることが明瞭である。

一方、被相続人の年齢についても高齢化が進んでおり、財務省によれば死亡時の年齢が80歳以上の被相続人が2013年には7割近くを占めている[図表5]。

上記のように相続人、被相続人のいずれにおいても高齢化が進行しており、例えば80歳代~90歳代の親の遺産を60歳代~70歳代の子が相続するなど高齢者同士の間で相続が発生するケースもみられる。

[図表4]相続・贈与で土地(現住居の敷地)を取得する年齢が上昇傾向にある

[図表4]相続・贈与で土地(現住居の敷地)を取得する年齢が上昇傾向にある

注:2013年は、従前と比べて相続・贈与で取得した60歳以上の年代の世帯数の増加が著しいこととともに、59歳以下の年代の世帯数が減少していることが特徴。

データ出所:
国土交通省「平成25年土地基本調査」

[図表5]被相続人の年齢についても高齢化が進行(1989、1998、2013年)

[図表5]被相続人の年齢についても高齢化が進行(1989、1998、2013年)

注:図表5は財務省が、相続税の申告に基づいて被相続人の死亡時の年齢を各年代階層に分けて、それぞれの構成比を算出したもの。

データ出所:
財務省「説明資料(相続税・贈与税)」(2015年10月27日)

発    行: みずほ不動産販売株式会社 営業統括部

〒103–0027 東京都中央区日本橋1–3–13 東京建物日本橋ビル

レポート作成: 株式会社都市未来総合研究所 研究部

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