閉じる

ページの先頭です

【シリーズ連載】40代50代で相続した空き家はどうする?(第七話「売却時に受けられる特例編」)

漫画で見る不動産購入・売却のポイントvol.19

公開日:2018年1月31日

この記事の概要

  •  国土交通省住宅局が実施した「空家実態調査」では、空き家全体の4分の1が年に数回しか管理されていないという結果に。
  •  管理されていない空き家は、防犯・安全・衛生面で問題が生じ、地域住民とのトラブルに発展することもある。
  •  こういった背景から、空き家の発生を抑制するための特例措置として「空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除」が創設された。被相続人が住んでいた居住用の住宅であること、1981年5月31日以前に建築されたもの、2016年4月1日から2019年12月31日までに売却した場合などさまざまな要件がある。(2018年1月31日公開時の要件であり、今後変更となる場合があります。)

第7話 売却時に受けられる特例編

【Bさんファミリー】
夫55歳会社員、妻54歳専業主婦。2人の息子(29歳、24歳)はそれぞれ独立したため、1年前に家族で過ごした住まいは売却し、夫婦2人暮らしに合ったコンパクトで利便性の高い住まいに住み替え。

管理が行き届かない空き家

2014年に国土交通省住宅局が実施した「空家実態調査」では、空き家全体の4分の1が年に数回しか管理されていないという結果が出ています。その主な理由としては「管理の作業が大変」、「住宅を利用する予定がないので管理が無駄になる」、「遠方に住んでいるので管理が困難」などが挙げられています。また、向こう5年の対応としては「空き家にしておく」という人が21.5%となっています。

所有者が空き家にしておくのは、いつか使うかもしれない、解体が面倒、困っていない、このままでは売れないと考えているなどの理由があるようですが、管理されていない空き家は、防犯・安全・衛生面で問題が生じ、地域住民とのトラブルに発展することもあります。例えば、2015年には大分県で空き家になっていた3棟の木造家屋が突然倒壊し、倒れた柱などが近隣の住宅や工場のガラス、屋根を直撃してしまったというような被害も起こっています。被害には発展していなくても、放火の対象物になったり、犯罪に使われたり、雑草や害虫によって近隣に迷惑をかけてしまったりなど心配は尽きません。

「空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除」とは

こういった背景から、空き家の発生を抑制するための特例措置として「空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除」が創設されました。この特例を受けるためには、いくつかの要件を満たしている必要があります。(2018年1月31日公開時の要件であり、今後変更となる場合があります。)

建物に関する要件

相続した家屋や土地であることは必須。相続開始の直前に被相続人が住んでいたこと、相続後に少しの期間でも、事業の用、貸付けの用、居住の用に供されていたことがない、ということが要件となります。1981年5月31日以前に建築された建物、一定の耐震基準を満たすものという点も覚えておきましょう。

適用期間・売却期限に関する要件

適用期間は、2016年4月1日から2019年12月31日までに売却した場合。また、相続日から起算して3年を経過する日が属する年の12月31日までに売却したものが対象です。

売却代金に関する要件

1億円以下であることが要件です。ただし、相続した家屋や土地を適用期間かつ売却期限内に分割して売却した場合、それぞれが1億円以下であっても、最終的には合算で判断することになるため注意しましょう。残りの部分を自分や他の相続人が売却して合計額が1億円を超えてしまったら、納税義務が発生する可能性があります。

その他の要件

相続財産を譲渡した場合の取得費の特例を受けていないこと、同じ被相続人から別の物件を相続して、特例の適用を受けていないことも要件です。売却先が親子や夫婦、生計を同じにする親族など特別の関係にある人の場合は適用外となります。

執筆

橋本 岳子 (はしもと・たかこ)

20年勤めた不動産情報サービスの会社での経験を活かし、住まい探しが初めての方にも分かりやすい、生活者の目線に立った記事の執筆活動を手がける。

※ 本コンテンツは、不動産購入および不動産売却をご検討頂く際の考え方の一例です。

バックナンバー

閉じる×
ページの先頭へ