2.間違いやすい不動産広告表示について確認しよう
まずは、公正競争規約の「表示」に関するルールについて、違反となりやすい表現を順番に見ていきましょう。
不動産広告で徒歩所要時間を表示する場合には、80mを徒歩1分で換算するというルールを知っているオーナー様は多いと思いますが、距離表示についてもっと細かく決まりがあることをご存じでしょうか。直線距離ではなくグーグルマップ等でルート検索するときのように実際の道路距離で測ること、端数が出たら1分に切り上げること、大きな道路を渡るために横断歩道や歩道橋まで遠回りするときはその距離を含めることなどが規定されています。厳しいことばかりではなく、開かずの踏切などの待ち時間や、ゆっくりしか登れない急な坂道などは考慮しなくて良く、地下鉄などの駅では改札口からではなくA1出口などの出入り口から測って良いことになっています。近いことをアピールしたいばかりに「スーパー目の前」「近くに公園あり」「駅から徒歩50歩」などを見かけることがありますが、違反になりますので注意してください。
金額不記載の違反も非常に多く見られます。「家賃保証会社の加入必須」ではダメで、実際にかかる保証料を記載する必要があります。火災保険の費用、鍵交換代なども同様です。
駐車場が必要なエリアでは近隣に駐車場があることをアピールしたくなりますが、確保していない限り「近隣に駐車場あり」という表示はしてはいけません。
間取りに関しても犯しやすい間違いがあります。「うちの物件のロフトは広いから居室として表示し、専有面積にも入れて欲しい」などとオーナー様に頼まれることがありますが、納戸やロフト等、建築基準法上の基準を満たさないものを居室表示すると違反になってしまいます。また、納戸は専有面積に含めることができますが、ロフトは面積に含めることは出来ません。