3.知っておきたい万一の時の相談先
高齢になった入居者の件で相談したくても身内に連絡が取れない、連絡が取れても対応してもらえない場合には、行政の窓口が力になってくれる場合があります。実際のトラブル対応の事例では、これらの行政窓口の方や、ケアマネージャー、ケースワーカー、民生委員の方がとても力になってくれたというケースも多く報告されています。
社会福祉全般の相談窓口は、社会福祉協議会(社協)です。都道府県に設置されている社会福祉協議会は、全国社会福祉協議会のホームページで確認でき、市区町村単位で設置されている場合は、各都道府県社協のホームページで確認できます。
高齢者に関する相談窓口は、地域包括支援センターです。介護保険法に基づいて市区町村が設置しており、高齢者の介護予防や介護保険、福祉に関する総合相談窓口となり、各都道府県のホームページで確認できます。
生活保護や介護保険の相談、受付は福祉事務所です。高齢者の中には生活保護を受給していたり、介護保険から訪問介護を受けている方もいらっしゃるので、その場合には担当者に相談すると良いでしょう。厚生労働省のホームページで全国の福祉事務所を確認できます。
高齢化社会は止めようがないのが実態です。入居者の高齢化に対して消極的に対応するだけでなく、積極的に学んで新たなビジネスチャンスと捉える管理会社やオーナー様も現れ始めています。一口に高齢者と言っても内容は様々で、趣味に人付き合いにと元気に出歩いて最期はきちんと身内が面倒を見てくれる、いわば高齢者入居リスクの少ない方もいます。また、高齢者は長期入居する方が多く、若い人が敬遠する築古物件や1階の部屋を好む傾向もあります。高齢者特有のリスク管理さえできれば、優良顧客となってくれるでしょう。その時のために、まずは既存の高齢入居者への対応を積極的に行ってみてはいかがでしょうか。