文字サイズ
不動産などの資産を維持管理するために必要な費用。英語のrunning cost。電気料金等、点検費、清掃・補修費など継続的に必要な費用のほか、大規模修繕費など定期的に発生する費用を含むコストである。
ランニングコストは、資産を維持するために必要不可欠な費用であるから、資産の保有に当たって十分に確認しなければならない。
なお、ランニングコストに対して、資産を保有する際に一回限り負担する買収費や手続き費用を「イニシャルコスト」という。
不動産とは「土地及びその定着物」のことである(民法第86条第1項)。 定着物とは、土地の上に定着した物であり、具体的には、建物、樹木、移動困難な庭石などである。また土砂は土地そのものである。
分譲マンションの性能を維持し老朽化を防止するために、計画的に行なわれる修繕であって、多額の費用を要する修繕のことである(これに対して多額の費用を要しない計画的な修繕は「小規模修繕」という)。 具体的には、鉄部塗装工事・外壁塗装工事・屋上防水工事・給水管工事・排水管工事などの各種の修繕工事を指している。 これらの修繕工事を適切に行なうためには、分譲マンションの管理組合が「長期修繕計画」を作成し、修繕積立金を積み立て、大規模修繕を実施することが不可欠である(修繕工事の実施時期・費用等について詳しくは長期修繕計画へ)。 なお、大規模修繕を実施するためには、管理組合の集会で大規模修繕の実施を可決しなければならない。一般に、大規模修繕はマンションの形状や効用の著しい変化を伴わないため、区分所有者数の過半数かつ議決権の過半数の賛成で可決される。
収益を得る前にその準備のために必要な費用。英語のinitial costで、「初期費用」ともいう。これに対して、準備が整ったあとの運営に要する費用を「ランニングコスト」という。 建物の建築、事業の開始、機械設備の導入などに当たって発生する。その主な費用は、技術開発費、調査費、設計費、工事費、用地買収費などであるが、これらは、損益分析において固定費とするのが原則である。