居住支援協議会きょじゅうしえんきょうぎかい

住宅確保要配慮者の民間賃貸住宅への円滑な入居など、住宅セーフティネットの構築や運営に関して協議する組織。地方公共団体宅地建物取引業者や賃貸住宅管理業者の団体、居住に係る支援を行なうNPOなどによって構成される。

住宅確保要配慮者に対する居住支援は、民間賃貸住宅への円滑な入居、公的賃貸住宅等の整備など、地域の実情に即して関係者が連携して進めることが有効であることから、そのための協議、連絡を担うべく設置されている。
2024年の閣議決定により、市区町村による協議会設置を促進し、地域における居住支援体制の整備を推進することとされている。

関連用語
住宅確保要配慮者
高齢者、低額所得者、子育て世帯、障がい者、被災者等の住宅の確保に特に配慮を要する者をいう。外国人やドメスティック・バイオレンス被害者なども住宅確保要配慮者である。

住居の確保は生活の基盤であるだけでなく、人権を維持する上で必須の条件でもある。住宅確保要配慮者はその条件を満たすのに困難な場合が多いことから、住宅確保のための環境を整備するべく、住宅セーフティネットを構築する政策が展開されている。

例えば、その一環として、住宅確保要配慮者に対する民間賃貸住宅の供給を促進するため、「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」が制定され、入居を受け入れる賃貸住宅の登録、登録した住宅の情報公開、登録住宅の改修等への支援などが推進されている。

なお、2024(令和6)年に法改正があり、(1)大家が賃貸住宅を提供しやすく、住宅確保要配慮者が円滑に入居できる市場環境の整備、(2)居住支援法人等が入居中サポートを行なう賃貸住宅の供給促進、(3)住宅施策と福祉施策が連携した地域の居住支援体制の強化、が図られることとなった。