最終更新日:Mon, 04 Aug 2025 18:00:00 +0900

用水地役権(引水地役権)

ようすいちえきけん

他人の土地から水を引く権利。

継続的に水が利用され、そのための施設設備の管理を要役地の所有者等が行なっている等の利用の外形が存在すれば、用水地役権の成立が認められる可能性がある(「継続地役権」参照)。

民法は用水地役権について特別の規定を置いており、水が需要に比して不足するときは、まず生活用に供し、その残余をほかの用途に供するものとする(民法第285条)としている。水が元来自然のものであり、人間の生活に必要不可欠であるので、水の利用は一定の公的な性格を有し、集落における水源の共同利用が行なわれてきた歴史的経緯もあることから、私権の調整の域を超え、生活に必要不可欠な水については、私的利益を超えて優先的に確保し、残余について他の用途を認める旨を定めている。

-- 関連用語 --

地役権

地役権とは、他人の土地を自分の土地の利便性を高めるために利用することができるという権利である(民法第280条)。「通行地役権」などがある。