最終更新日:Wed, 01 Apr 2015 00:00:00 +0900

土地の先買い

とちのさきがい

土地が譲渡されるときに、当該土地について優先的に買取の協議を行なうしくみ。「公有地の拡大の推進に関する法律」に基づいて定められている。

土地の先買いには、2つの種類がある。

1)届出によるもの
次の土地を有償で譲渡しようとする場合に、譲渡日の3週間前までに市区町村長に届け出て、買取を希望する公共的な団体と買取の協議をする。

都市計画施設等および生産緑地地区の区域内の土地、道路の区域として決定された区域の土地などで、面積200平方メートル以上のもの
市街化区域内または「大都市地域における宅地開発および鉄道整備の一体的推進に関する特別措置法」の重点地域内の土地で、面積5,000平方メートル以上のもの
③ 都市計画区域内の土地(②および市街化調整区域内の土地を除く)で、面積10,000平方メートル以上のもの

2)申出によるもの
次の土地について、市区町村長に買取希望を申し出て、公共的な団体と買取の協議をする。

① 市街化区域内の土地で、面積100平方メートル以上のもの
② 市街化区域以外の都市計画区域内の土地で、面積200平方メートル以上のもの
③ 「密集市街地における防災街区の整備の促進に関する法律」の防災再開発促進地区内の土地で、面積50平方メートル以上のもの

届出または申出をしたときには、買い取らない旨の通知があるまで、または、買取協議の通知があった日から3週間を経過する日までは、先買い対象の土地を譲渡してはならないとされている。また、買取協議において売買契約を締結するするかどうかは任意である。

土地の先買いを行なうことのできる公共的な団体として、地方公共団体のほか、住宅供給公社、土地開発公社、都市再生機構などが定められている。

-- 本文のリンク用語の解説 --

都市計画施設

都市計画法第11条に掲げられている都市施設(道路、公園、水道下水道など)に関して、その名称・位置・規模などが「都市計画」に定められたとき、その都市施設を「都市計画施設」と呼ぶ(都市計画法第4条第6項)。

道路(建築基準法上の~)

建築基準法第43条では、建築物敷地は「建築基準法上の道路」に2m以上の長さで接していなければならないと定めている。

ここでいう「建築基準法上の道路」には、次の2種類が存在する。

1.建築基準法第42条第1項の道路
建築基準法第42条第1項では次の1)~3)を「道路」と定義している。
この1)~3)の道路はすべて幅が4m以上である。
1)道路法上の道路・都市計画法による道路・土地区画整理法等による道路
2)建築基準法が適用された際に現に存在していた幅4m以上の道
3)特定行政庁から指定を受けた私道

2.建築基準法第42条第2項の道路
建築基準法第42条第2項では「建築基準法が適用された際に現に建築物が立ち並んでいる幅4m未満の道であって、特定行政庁が指定したもの」を道路とみなすと定めている。

このように建築基準法では、道路とは原則として4m以上の幅の道であるとしながらも、4m未満であっても一定の要件をみたせば道路となり得ることとしている。

 

市街化区域

都市計画によって定められた、すでに市街地を形成している区域およびおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域をいう。

一定の都市計画区域について、都道府県知事が区域区分を決定することによって定まる。

市街化区域内では、必ず用途地域が指定されている。

市街化調整区域

都市計画によって定められた、市街化を抑制すべき区域をいう。

一定の都市計画区域について、都道府県知事が区域区分を決定することによって定まる。

市街化調整区域内で土地の区画形質の変更をする場合には、原則として許可を要する(開発許可)。そして開発許可に当たっては特別な事情にある場合を除いて住宅のための宅地造成等は許可されないなど、市街化調整区域内での開発・建築行為を抑制する規制が適用される。

売買契約

当事者の一方が、ある財産権を相手方に移転する意思を表示し、相手方がその代金を支払う意思を表示し、双方の意思が合致することで成立する契約のこと(民法第555条)。

売買契約は諾成契約とされている。つまり、当事者の双方が意思を表示し、意思が合致するだけで成立する(財産が引き渡されたときに成立するのではない)。
また、売買契約は不要式契約なので、書面による必要はなく口頭でも成立する。
さらに、売買契約は財産権を移転する契約であるが、その対価として交付されるのは金銭でなければならない(金銭以外の物を対価として交付すると「交換契約」となってしまう)。

当事者の双方の意思の合致により売買契約が成立したとき、売主には「財産権移転義務」が発生し、買主には「代金支払義務」が発生する。両方の義務の履行は「同時履行の関係」に立つとされる。

都市再生機構

都市基盤整備公団と地域振興整備公団の地方都市開発整備部門を合併・改組して、「独立行政法人都市再生機構法」にもとづき2004(平成16)年7月に設立された独立行政法人。

その主要な業務は、大都市および地域社会の中心となる都市において、

1.市街地の整備改善の支援(宅地の造成、土地区画整理事業等を自ら実施することを含む)

2.賃貸住宅の供給の支援(敷地の整備譲渡を自ら実施することを含む)

3.都市基盤整備公団から継承した賃貸住宅等の管理等

を行なうことである。また、これらの業務の実施に当っては、できる限り民間の資金、経営能力および技術的能力を活用し、民間事業者との協力および役割分担が適切に図られるよう努めなければならないとされている。