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「建ぺい率や用途地域・・・」しっかり確認しなければならない理由とは?

初めての不動産購入で知っておきたいことvol.7

公開日:2021年04月28日

この記事の概要

  •  物件概要の項目については、専門用語でもおそれず理解することが必要。
  •  敷地全体に建物が建てられるわけではなく、建ぺい率に関わってくる。
  •  用途地域を意識していないと、将来的に住環境が変わってしまい戸惑ってしまうこともある。

「建ぺい率や用途地域・・・」しっかり確認しなければならない理由とは?

物件概要の項目については、専門用語でもおそれず理解することが必要

物件広告をチェックしていると、記載してある物件概要。ここには、物件の所在地や交通(最寄り駅やバス停からの所要時間)、土地・建物(専有)面積、建ぺい率、用途地域など、物件の要点がまとめられています。広告に必要な表示事項は不動産公正取引協議会で決められているため、掲載項目に不足や不備などがあった場合は、その不動産会社に対して、各地区の不動産公正取引協議会が警告や違約金課徴などの厳しい措置をとっています。
このように、消費者が安心して住まい探しができるようにルールが決められているわけですが、情報を受け取る購入者側もそれぞれの項目がどのような意味なのかを知っておく必要があります。今回は、その中でも特にしっかり確認しておきたい、建ぺい率と容積率、用途地域について解説していきます。

敷地全体に建物が建てられるわけではない。建ぺい率と容積率の把握を

建ぺい率とは、建築基準法によって定められている、敷地面積に対して建物が建築できる面積の割合のことです。例えば、100㎡の土地に1階100㎡の建物を建てたいと思っても、建ぺい率が60%であれば、1階60㎡の建物しか建てられません。“自分の土地なのだから、目一杯使って家を建てたい”と思うかもしれませんが、通風や防災上の観点から制限されています。建ぺい率はエリアによって異なるので、先ほど事例に挙げた60%のところもあれば、それ以外の割合のところもあるということになります。

一方容積率とは、敷地面積に対する延床面積の割合のことです。100㎡の土地の容積率が200%であれば延床面積200㎡の住宅が建てられるということになります。

土地を購入して注文住宅を建てる方の場合は、建ぺい率や容積率を確認されている方がほとんどですが、中古や新築の一戸建てを購入される方の中には、あまり気にしていないケースがあるようです。いざ増築・建て替えとなったときに、建ぺい率・容積率という認識がないと、思い通りの大きさの家が建てられなかったと落胆することになってしまうので注意しましょう。

用途地域を意識していないと、将来的に住環境が変わってしまい戸惑うことも

建ぺい率と容積率は、用途地域によって変わってきます。例えば、第一種低層住居専用地域の建ぺい率は、30%・40%・50%・60%のうち都市計画で定める割合、容積率は50%・60%・80%・100%・150%・200%のうち都市計画で定める割合となっています。(「角地による加算」、「道路幅員による制限」などは考慮していません。)
用途地域とは、建築できる建物の種類や大きさなどを定めたもの。住環境の保護やビジネス等の利便性増進のために、市街地の類型に応じて指定されています。
種類は全部で13種類。都市計画図には色分けして表示されており、慣れていなくても確認しやすいよう配慮されています。

●用途地域とその概要

用途地域 概要
第一種低層住居専用地域 建物の高さは10mや12mに制限。コンビニは不可。小・中学校可。
第二種低層住居専用地域 高さの制限は第一種低層住居専用地域と同。コンビニや飲食店可(制限等あり)。
第一種中高層住居専用地域 住居の高さ制限なし。2階建以内で床面積500㎡以下の店舗可。病院など可。
第二種中高層住居専用地域 住居の高さ制限なし。2階建以内で床面積1,500㎡以下の店舗や事務所など可。
第一種住居専用地域 住居と第一種・第二種中高層で可能な建物、3,000㎡までの店舗や事務所など可。
第二種住居専用地域 住居と第一種住居地域で可能な建物、ボーリング場やスケート場など可。
準住居地域 幹線道路沿いに多く、第二種住居地域で可能な建物、車庫や倉庫など可。
田園住居地域 農業と調和した低層住宅建築可。図書館、2階建以下の直売所など可。
近隣商業地域 住居可。店舗や事務所、劇場や映画館など床面積の制限なしで可。
商業地域 住居可。駅前など、百貨店、映画館、飲食店などが集積する地域。
準工業地域 住居可。危険性や環境悪化が懸念される工場以外可。教育施設、遊戯場など可。
工業地域 住居可。どんな工場でも可だが、教育施設、ホテル、病院などは不可。
工業専用地域 住居不可。

今は住宅しか建っていなくても、将来建つ可能性がある建物が分かったり、どんな街になっていくかを知ることができるため、用途地域の概要を理解しておくのは重要です。静かで安全な環境を希望していても、周りにどんどん工場が建ってしまうような準工業地域や工業地域を選んでしまっては、せっかくのマイホームが台無しです。日照不足や騒音などにつながってしまうこともあるかもしれません。
建物は何かあればリフォームなどで改善できますが、立地は引越しをしない限り変えることはできません。こういった点も十分に理解しておくようにしましょう。
マイホーム購入は、建物のデザインや設備、広さなどに目が行きがちですが、用途地域という耳慣れない項目も実は重要。物件を探す際は、チェックする項目として覚えておくようにしてください。

執筆

橋本 岳子 (はしもと・たかこ)

20年勤めた不動産情報サービスの会社での経験を活かし、住まい探しが初めての方にも分かりやすい、生活者の目線に立った記事の執筆活動を手がける。

※ 本コンテンツは、不動産購入および不動産売却をご検討頂く際の考え方の一例です。

※ 2021年4月28日本編公開時の情報に基づき作成しております。情報更新により本編の内容が変更となる場合がございます。

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