不動産のプロが考える「子育て世帯の住まい探し」のポイント

アンケートから分かる購入・売却の「ポイント」Vol.3

子育て世帯の住まい探しにとって、育児のしやすい住まい・環境であるかどうかは最重要ポイントのひとつです。そこで今回は、アットホーム株式会社が実施したアンケート「多数のアドバイスから絞り込むべし!プロが教える子育て世代にオススメな住まいの条件」の結果をもとに、不動産のプロである不動産店のスタッフが考える「子育て世帯の住まい探し」のポイントを紹介します。

プロが教える住宅設備編

何かと役に立つ和室

ハイハイして動き出すようになった赤ちゃん、歩き始めの赤ちゃんは転んだりつまずいたりしがちなもの。柔らかい畳の上であれば、たとえ転倒したとしても大怪我につながる可能性が低いので安心です。オムツ替えなどにも適しているとのこと。

対面式キッチンで子どもを見ながら調理。水栓の種類も検討

対面式・カウンター型キッチンであれば、リビングにいる子どもの様子を見ながら調理ができるので安心。コミュニケーションを取りやすいというのもポイント!また、水栓にはさまざな種類がありますが、シングルレバー水栓は子どもを抱きながらでも操作しやすいという点でオススメという回答もありました。

お風呂の設備は利便性の高さ、安心がキーワード

子育て中は、洗濯の回数が増えるもの。洗濯物がなかなか乾かない時は、アイロンやドライヤー、除湿機で乾かすという手もありますが、浴室乾燥機が備わっているお風呂であれば手間暇がかからず便利です。
また、締め切ってしまうと声が届きづらい環境なので、呼び出せるインターフォンがあると安心では?という回答も。

より快適に暮らすために欲しい設備

広々、すっきり暮らすには、「収納の多さ」も重要。お子さんが元気いっぱい、怪我なく室内で過ごすためにも、なるべく余計なものは置かない方がいいでしょう。そういった点からトランクルームがあるマンションなどもオススメとのこと。
室内を乾燥させずに暖められる「床暖房」、転倒による怪我を防ぐための「バリアフリー」なども、住宅選びの条件に入れておきたい設備です。特にバリアフリーは、子どもだけでなく、足元が見にくい妊婦さんや、すり足気味の高齢者にとっても嬉しい設備といえます。

プロが教える周辺環境編

近隣に親子交流の場があると、子育てしやすい

公園は子どもの遊び場としてだけではなく、憩いの場としても定番のスポット。どんな公園が周辺にあるかという点はチェックしておきましょう。他にも児童館などの公共施設は、子どもが楽しめる絵本やおもちゃが揃っており、低コストで楽しめます。地域の人と交流がはかれるので、物件探しの際は気にしておくといいのでは、というアドバイスもありました。

安心・安全・快適な暮らしのために、道路交通事情をチェック

道幅が狭かったり、車の通行量が多い道路では安心・安全面で不安が残ります。物件探しの際は実際に周辺を歩いてみて、子どもにとって危険な道路がないかなどを確認しておくのもポイントとのこと。日々の生活になると坂道が多いのも子育て世代には意外とネックに。実際にベビーカーに子どもを乗せて何度か行き来し、負担がないかを確認しましょう。

プロが教える騒音対策

居住スペース内のポイント

・床に防音効果のあるマットやカーペットなどを敷く
・カーテンを厚手にして音が漏れるのを軽減する
・隣家や隣室と接している壁に収納家具を配置して少しでも音を伝わりにくくする。隣の音に対しての遮音効果も期待できる

他にも、“引越し時に挨拶周りをしたり、町内会の活動には積極的に参加するなどし、理解してもらいやすい環境を整える”という回答もありました。子どもがいる・いないに関わらず生活音というのはどうしても出てしまうもの。コミュニケーションの大切さも認識しておくといいようですね。

希望に近い住まい探しには不動産のプロに相談を

日々さまざまなお客さまと接し、多くの事例も把握している不動産のプロ。希望条件の優先順位や取捨選択についても気軽に相談してみては。きっと良いアドバイスがもらえるでしょう。

調査概要 多数のアドバイスから絞り込むべし!プロが教える子育て世代にオススメな住まいの条件

調査方法……インターネットリサーチ
対象……全国のアットホーム加盟・利用不動産店約53,000店のうち215店
調査期間……2016年3月

執筆

橋本 岳子 (はしもと・たかこ)

20年勤めた不動産情報サービスの会社での経験を活かし、住まい探しが初めての方にも分かりやすい、生活者の目線に立った記事の執筆活動を手がける。

バックナンバー

おすすめ・関連記事